算数は、概念を学ぶ教科です。
概念は見えません。
見えないからこそ、自由自在に形を変えて存在しています。
数概念の理解の難しさは、
見えない事、変化する事にあるようです。
お手伝いを頑張ったらおこづかい。
主に食事準備のお手伝いを頑張ってくれているお子さんに
ご家庭と同じ状況を再現できるプログラムを実施してみました。
「頑張ったらお金が増えるもからね!!」
「頑張ったら好きなお菓子を買えるよ!!」
当たり前のように、励ましの意味で使う「頑張る」という言葉。
「頑張る」ってどういう事?
そもそも、「増える」の意味が分かっているでしょうか?
増えたら、どんな良い事があるのか、本人には伝わっているのでしょうか?
「増える」の意味は?
5から始まる数え方を開始しました。
1円玉5枚=5円玉1枚が理解出来ます。
しかし、5円玉に1円玉1枚が加わっただけで2になります。
学校では足し算も習っているようです。
5+1=2という事を提示して、6である事を示すのですが
意味は全く分からない様子。
大混乱です!
たくさん、多い、などの言葉は分かりますが
「増える」という意味が分からないようです。
原因として、短期記憶が苦手な事が考えられます。
お財布の中身が多少なりとも透けて見えるものは良いのですが
全く見えないお財布だと、中に本当に入っているのかどうか
何度も何度も開けたり閉めたりします。
これは、赤ちゃんが、いないいないばぁと一緒です。
人間の発達過程において通る道です。
足し算に入る前に、更に細かく手順を踏む必要があると判断しました。
次回の予定です。
①最初の状態を記憶する練習(数字と共に)
②「増える感覚」の練習
③足し算と繋げる練習
④数字だけで、増えたと判断出来る練習
「量が増える」という感覚を養うと共に、
電卓は算式の概念理解に繋がるかどうかを検証していきます。
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