「定型発達の子よりも、障がいある子の方が出来るかも・・・・」
そう思った事は、1度や2度ではありません。
先日、私はレンタカーのキャンセル料を払いに行きました。
「前日キャンセルですので、キャンセル料はレンタル料の3割になります」
と言われました。
レジには、キャンセル料の設定は無いらしく、
店員さんが電卓で計算してくれました。
ところが、何度やっても
「あれ?あれ??」といった表情で首をかしげています。
良く見てみると、このように計算されていました。
料金÷0.7
何度やっても小数点になります。
私は昨年まで、中学生に家計のやり繰りの体験学習のボランティアをしていて、
特別支援学級の生徒はもちろんなのですが、普通学級の生徒も担当していました。
パーセントの計算や、割引の計算もありました。
同じように、÷だったか、×かで悩んだりする生徒にチラホラ出会いました。
生徒の理解度にもよりますが、こういった生活に沿った計算は
特別支援学級の生徒の方が得意な場合があります。
「生活力ついているな~!!」と感心する事もあります。
定型発達の方は、言えばすぐに分かります。
障がいある方は、何度も繰り返し練習する事で定着します。
大きな違いは、繰り返しの回数の差だと思っています。
こどもに聞いてみました。
「1,000円の3割は何円だと思う?」
「300円やろ?」
すぐに答えが返ってきました。
「それを算式にすると、どんな式になる?」
「え~っと、え~っと・・・・」
答えが返ってきませんでした。
面白いですね。
3割と言われて、元になる金額が1,000円や100円などのキリの良い数字だと
感覚ですぐに分かるのです。
それを算式にするとなると、全然答えが返ってきません。
暮らしの中で使う計算と、学校でのプリントの算式が一致しない典型だな・・・・
と感じました。
算数では、電卓の使用を許可されていない所も多いと思います。
しかし、暮らしの中では電卓を使う場面は圧倒的に多いです。
3割のイメージがだいたい分かっていても
算式にする事が出来なければ、電卓を使う事ができません。
すでに作られた算式をいっぱい解いて練習しても、
暮らしと結びついていなければ、使う事が出来ません。
今の勉強は、どちらかと言えば
「将来働くための力」を育てる事に重点が置かれているように思います。
それも大切です。
しかし、日ごろの生活できちんと知識を活かせるからこそ、
それが仕事にも役立つのではないかと思っています。
仕事も暮らしと結びついています。
仕事は出来るけれど、家事もお料理も出来ないと
結局は生活のバランスが上手に取れません。
こども達は、「将来働く時に役だつ知識」よりも
「今の暮らしに役立つ知識」の方が身近で、便利だな、勉強は大切だな、と実感しやすいようです。
ぜひ、今の身近な暮らしの中から、学校の学びに繋がる知識を身に付けて欲しいと願っています。
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