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将来の合理的配慮に繋がる支援とは?

公立の小学校の支援学級担任というのは、在籍児童が多ければ交流学級に入れないことがほとんどである。その際に教科に応じて支援員が学校に配置されていれば、授業に一緒に入り学習をサポートしている時間が一日に1~2時間ある。

 

担任も支援員も入らない時間も、もちろんある。その時は、交流学級の担任が対応している。

 

そのような場合、その子に必要な支援は、どのように行われているのか?

 

それは、交流学級担任の判断に任されている。支援員が入っている場合は、支援員に任されている。全て、逐一支援学級の担任と相談しているわけではない。そんな時間は、そもそもない。あったとしても20数名分(自校の場合)を朝の10分程度でまとめてミーティングで話すぐらい。(自校)支援員も日替わりで人数もバラバラなのである。その日の朝に、交流学級の時間割と支援児童の名前を見ながら決めていく。

 

支援学級内での支援は、私の学級ではほとんど必要がない。他の支援学級の場合でも、大体そうなっているが身辺自立の面と情緒不安定な場合には配慮する必要がある。その日その場の状況判断で児童に付き添うことになる。

 

小学校~中学校~特別支援学校で同じ支援が卒業まで続く場合は、一生涯続く支援である可能性がある。

 

しかし、支援員も交流担任も任されているとは言えお互いにどのような支援をしているのか知らない。また、朝の10分足らずではわからない。共通理解していないと先に書いたように任された教職員がそれぞれの自己判断で行っているということになる。支援学級担任も、支援学級にいるため全て見ているわけではない。わかっていないことも多々ある。

 

このような支援体制では、「将来的な自立」を考える場合には共通理解が必要となる。そこで、3学期に向けて支援員から専科も含めて考えをアンケート調査していく。授業における支援はどのような支援はあった方がいいのか、不必要な支援はないか、支援なしの場面の増減についてなど、その辺りをはっきりとさせてみたい。

 

その上で3学期の支援のシフトを組むことだと思う。

 

自戒を込めて・・・支援学級担任は、無意識で過保護になりがちな面がある。泣いて戻ってきたり、冷たくされているように見えたりすれば、囲い込みをしたくなる。要は行かせたくなくなる。←支援学級担任が、そういう心境になるのが危険。

 

交流学級への行き渋りやが学習状況なども踏まえつつ、2学期の支援について振り返り、その子どもにとって本当に必要な支援とはどのような支援なのかを洗い出し、そこから児童の姿を多面的(児童は、集団が違えば自己表現が変わる)に浮き彫りにしていくべきだと思っている。

 

これは、地域連携と同じく学校内連携のネットワークが機能することが重要になる。私は、特に支援員との連携を積極的にしている。そこで、教えられることが本当に多い。そして、支援員同士の連携も勿論必要なこと。

 

意図的に人と人を繋ぐ役割の人間が、校内で誰かいるとその連携がうまく機能する。この連携は、会議だけでできることではない。つまり、日常のお茶飲み場などからの作り上げが、大事だったりする。

 

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(ご寄稿)
授業づくりネットワークNo.37―多様性を受けとめる教室

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